DMTt7
DMTt7 [DiskMirroringTool - t7 (thilmera project)]
これは thilmera 7の 0b159 から同梱されたもので、元々古くは2001~2002年にあった MERCURY 氏の作成していたフリーソフト、"DiskMirroringTool" を、私がオーバーホールしたバージョンです。
このソフトではいくつかのプロファイルに、ミラーリングする場所や設定を複数束ねて使用するスタイルの非常に解りやすいファイル単位のミラーリングツールで、かくゆう私も古くからのユーザーの一人でした。
後に更新が停止され、停止サイトにはリンク切れになったソースへのリンクなどが公開されていて、DiskMirroringTool UNICODE (DMTU) などの派生ソフトが存在します。
ただ、私もこの元祖DMTに公認されたらしき一文を載せているDMTUを使用してみましたが、レジストリからiniファイルを使用することを推奨しているのに、iniファイルを使うと致命的に動作が遅いという根本的問題が解決していませんでした。
同じく元祖DMTの最大の欠点である、UIの使い方がOSに依存することよって、コピーそのものが発生していなくてもかなり一件あたりに時間を割くことになり、数千件のファイルチェックだけで結構な時間がかかってしまうという問題も、DMTUは同様の仕様を引きずる形となっています。
ならばDMT以外のミラーリングソフトでいいのがいっぱいあるのではないかと探したこともありますが、しっくりくるものがなく、そもそも大前提の機能自体は元祖DMTで満足でした。
そこで、個人的に仕事含めてメインで使用していることもあり、独自にチューンしてみよう。ということでネットのアーカイブからソースを引っ張り出し、個人的に弄りだしたというのが制作のきっかけです。
まぁ主眼は両者共にOSに依存しているiniファイルの激重と、OS依存のUIが邪魔しているファイル単位の処理速度低下の抜本的解決で、両者ともに満足のいく結果がだせました。
DMTt7ではiniファイルに至ってはレジストリよりも速い速度が出せます。
また、これもOSのUIが原因で、ログが長くなればなるほど速度が遅くなっていく問題も完全に解決しています。
元祖DMTとの違い
DMTUさんと被るところも多いですが、元祖DMTとの大きな違いは以下の通りです。(DMTUさんとの大きな違いは■ それ以外は●)
■ 32bit/64bitネイティブ。
■ 描画を全て自前で制御するように変更。(肝心のミラーリング動作のボトルネックの解消)
■ iniファイルの扱いをOS依存から完全独自ロジックに切り替え、レジストリ使用時よりも高速に動作するように変更
■ レジストリとiniファイルの変更時に、選択されていないプロジェクトも全てコピーするように変更
● 完全UNICODE化。(非日本語文字などに対応他、長いパスに対応)
● ローカルドライブ、ネットワークドライブ共にロングネーム(文字数260 > 32767)に対応(多分)
● VISTAスタイルの適用
● 各処理の種類別にタグを色付けして表示
● リザルトにチェックトータルバイト数、転送速度/秒を追加
● 処理対象バイトと総バイト数を64ビットに変更
● チェック件数と処理件数、処理対象総バイト数を完了後に表示
以下はソースのアーカイブ内にあった要望の適用
● 中断時に確認を行うように変更
● ファイルの処理する対象として C*.* と指定するとCで始まるフォルダが全て処理対象となってしまう不具合の修正
元祖DMTからの移行
DMTt7では、設定は全てDMTt7.ini というファイルに保存されますが、このファイルがない場合、元祖DMTのレジストリから設定が復元されます。
以降はDMTt7.ini を各自でバックアップするなりすればいつでも復元できますし、DMTt7.iniさえコピーすればどこでもポータブルに設定の再現が可能です。
元祖、およびDMTUにあった問題点である、iniファイルを使用することで動作が極端に重くなる問題は、全ての処理を自作することで解決していて、レジストリの利用よりも確実に処理は高速なため、DMTt7ではレジストリは元祖からの移行のみ行い、それ以外でレジストリを使用することはありません。
著作権とソースについて
元祖DMT作者の MERCURY 氏の名前とコピーライトを本ソフト(DMTt7)で掲載しています。
著作権は MERCURY 氏と私(Gakuto Matsumura:弦生ささと)の二人になります。
元にしたソースデータの中に、とくにライセンスに関して改変後のソースの公開義務は明記されていなかったので、ほぼ原型をとどめていない所も多いことや、独自ノウハウが多く含まれることから、ソースデータは非公開となります。
元にしたソースデータ(私の改変前のもの)は公開(といっても検索したらアーカイブがひっかかりますが)要求があれば公開します。
DMTt7の再配布はセキュリティ面なども考慮し、許可しません。
また、DMTt7も thilmera 同様デジタル署名がされているので、デジタル署名が無かったり無効になっているものは絶対に実行しないで下さい。
DMTt7の配布について
DMTt7はあくまで thilmera の付属ツールであり、DMTt7を単体で配布する予定は今のところありません。
これはDMTt7も thilmera のアップデート機能で更新するように設計したためでもあります。
thilmera からはメインメニューからDMTt7を呼び出すことができ、 thilmera のアップデート実行時に動作している場合は停止要求を送り、停止をまって更新されるように設計されています。
DMTt7のフォルダだけ移動させて個人的に別々に利用するのは自由ですが、再配布は許可していません。
DMTt7を含めたバイナリデータは、 thilmera の各配布サイト(https://thilmera.com/に記載されているもの)から入手して下さい。